
スタンフォード式!「最高の睡眠」とは~前編~
こんにちは!
いきなりですが、皆さん最近ぐっすり眠れていますか?
ケガや病気に備えて保険に入ったり、貯金をするのももちろん大切ですが、年齢を重ねても長い間健康でいられた方がいいですよね!
ということで今回は、人生の約3分の1の時間を費やす「睡眠」について、書籍を紹介したいと思います。(あくまで個人の感想ですのでご了承ください)
それが「スタンフォード式 最高の睡眠」(以下、本書)です。
著者は、「世界一の睡眠研究所」「睡眠研究の総本山」といわれるスタンフォード大学医学部教授・睡眠生体リズム研究所所長の西野精治さんです。
本書では、信頼度の高い実験やエビデンスを基に、科学的な視点から最高の睡眠をとるために必要なことが書かれています。
大量にある睡眠の情報の中から正しいもの、間違った認識として浸透しているもの、よくある悩みに対する具体的な解決法など、ほとんどの睡眠に関する疑問はこの一冊で解決できるようになっています。
今回は、本書の中から私が特に重要だと思った部分を紹介します!
睡眠不足は蓄積される?
私たちはよく「睡眠不足」という言葉を使いますが、本書では慢性的に睡眠不足が続くことで日常生活に深刻なマイナス要因が積み重ねっていくため「睡眠負債」と表現しています。
睡眠負債が貯まることで起きるマイナス要因として挙げられるのが「マイクロスリープ」(瞬間的居眠り)です。
これは1秒から10秒程度の眠りを指し、脳を守る防御反応といわれています。防御反応が起きるほど「脳に悪い」のに数秒であるため本人も周囲も気づかないのが大きな問題点です。
睡眠に問題のある人の脳波を測定し、ドライブシミュレーションした実験では3~4秒眠っていました。
時速60キロで4秒意識が飛ぶと約70メートル車が爆走してしまうため筆者は少しでも眠りが足りてないと感じる時は、絶対にハンドルを握らないそうです。
「睡眠偏差値」が世界一低い国・日本
本書では睡眠時間は「最低でも6時間」はほしいといわれていますが、日本人には6時間未満の人が約40%いるといわれています。
2016年の睡眠時間の調査では100か国中最下位にランクされています。
「眠りたい時間」と「実際の睡眠時間」の差も諸外国に比べて大きく眠りたいのに眠れていない人が多いことがわかります。
他にも様々な問題点が指摘されていますがとにかく日本は睡眠に関する知識・質・時間ともに不足しています。
しかし「それはわかっているけど、実際睡眠時間を確保できないから困ってる」という方がほとんどだと思います。
そんな方のために、睡眠の質を最大限に高めるために必要なことを解説いたします!
始め良ければすべて良し?「黄金の90分」とは
ご存じの方も多いと思いますが、眠りには「レム睡眠」(脳は起きていて体が眠っている)と「ノンレム睡眠」(脳も体も眠っている)があり、明け方までに4、5回繰り返されます。
明け方に近づくほどレム睡眠の時間が長くなり、ノンレム睡眠は浅く短くなります。
寝ついた後、最初に訪れるのが約90分間のノンレム睡眠です。最初のノンレム睡眠は睡眠全体の中で最も深い眠りで、本書では「黄金の90分」と呼んでいます。この段階の人を起こすのは難しく無理に起こすと頭がすっきりしません。
最初の90分でしっかり深く眠れれば、睡眠全体のリズムも整い、自律神経やホルモンの働きもよくなり翌日のパフォーマンスも向上します!
何時間寝ても、最初の90分が崩れれば、残りも総崩れになってしまうため、逆に「寝る時間がないなら絶対に90分の質を下げてはいけない」と言っています。
「黄金の90分」がもたらす恩恵
①自律神経が整う
日中の活動モードの「交感神経」、食後やノンレム睡眠のリラックスモードの「副交感神経」この2つの役割交代がスムーズに行われることで脳も体もしっかり休息をとれます。
頭痛・肩こり・ストレス・疲労感・冷え性などは自律神経の乱れが原因のことも多くこれらの解消につながることも!
②ホルモンバランスが整う
黄金の90分にはグロースホルモン(成長ホルモン)が際立って多く分泌され(7~8割)、いつも寝ている時間に起きていると全く分泌されません。
グロースホルモンは子供の成長に大きく関わっていますが、量は減るものの老人になっても分泌されます。
細胞の成長や新陳代謝促進、肌の保湿、アンチエイジングの効果もあるため黄金の90分を確保できれば自然とアンチエイジングにつながります!
③「睡眠圧」の放出
睡眠圧とは、長く起きていることで蓄積する眠りたい欲求のことで、黄金の90分で最も放出されます。脳のコンディションも整うため朝すっきり目覚めることにつながります!
他にも何個かありますが、特に大事だと思った3つに絞りました!
まとめ
今回は、日本の睡眠に関する現状と睡眠において最も大切な「黄金の90分」について解説しました。
睡眠時間や寝る時の環境などはなんとなく大事そうだと思っていましたが、寝始めの90分が最も大切というのは私も読んで初めて知ったし意外でした。
個人的に重要だと思った部分をピックアップした内容となっていますので、この本や睡眠に興味が湧いたという方はぜひ読んでみてください!
次回は黄金の90分を高めるために必要な具体的なアクションプランを解説します!
ライター:にんにくキャンパー