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格安SIMってなぜ安いの?3つの理由と特徴などを解説

スマホの普及が広がり、格安SIMという言葉をよく聞くようになったなと感じる人も多いと思います。

「安いって聞くけどそんなに安いの?」「変えたいけど、安い理由にからくりがあるのでは?」と、疑問に感じていませんか?

そこで今回は格安SIMとはどんなものなのか、なぜ安いのか、どんな人におすすめなのかなど、格安SIMについてご紹介します。

格安SIMとは?

SIMカードとは、スマートフォンの中に入っている電話番号や加入者の情報が記録されている、ICカードのことです。これがないとスマートフォンが機能しないため、利用するうえで必要不可欠です。

SIMカードを格安で提供している会社は「MVNO(Mobile Virtual Network Operator)」と呼ばれ、3大キャリア(docomo・au・SoftBank)の設備を借りて、低価格のサービスを提供しています。

「MVNO」は数多く存在しますが、代表的なのはLINEモバイル・UQモバイル・Yモバイルなど。これらのMVNOが発行するSIMカードのことを「格安SIM」と言います。

格安SIMが安い3つの理由

格安SIMが安いのは、以下の3つの理由が挙げられます。

ネットワーク設備を3大キャリアから借りている

格安SIMを提供しているMVNOは携帯電話通信を行う基地局をはじめ、3大キャリアからネットワーク設備を借りてサービスを提供しています。自社のネットワーク設備を持っていないので、土地代や設備代・メンテナンス費用を抑えられるというメリットがあります。

3大キャリアへ設備のレンタル費用は支払っていますが、基地局を設置・管理するよりもはるかに総費用を抑えられているというわけです。

格安SIMの販売はインターネット中心

格安SIMはネット販売がメイン。申し込みもネット経由が多く、実店舗を設けていないところもあります。そのため人件費やテナント料・店舗運営費等の費用がかからず、コストカットが実現しています。

自分で必要なサービス・オプションを選択できる

格安SIMは必要なサービスを自分で選んで契約できます。たとえば「留守番電話機能」や「電話かけ放題」「割込通話」といったサービスは、オプションとして追加可能。

大手キャリアでは上記以外にも初期設定の関係で、特に必要ないオプションがあらかじめパッケージとして含まれていることが多いですよね。格安SIMでは必要なところにだけお金をかけられるので、自分にあったプランを選択できます。

格安SIMを使おう!6つの特徴

格安SIMの特徴はいくつもありますが、今回はその中の5つを紹介します。

通信料がとにかく安い

格安SIMというだけあり、大手キャリアと比べて「通信費が2分の1から3分の1以下」の料金になります。

本体の値段を差し引いたスマホ代金が現在月額8,000円程度かかっている場合、格安SIMに替えるだけで月額2,000円~3,000円程度まで抑えられます。

さらに4人家族全員が格安SIMに乗り換えた場合、合計で月々最大24,000円も安くなります。あくまでも目安ですが、これだけ月々の通信費が安くなればかなりの節約になりますね。

好きなスマホが利用できる

格安SIMはSIMフリーのスマートフォンであれば、どんな機種でも差し込むだけですぐに使えるようになります。

これまでは自分が契約しているキャリアが発売している、スマートフォンの中から好きなものを選んで利用していたかもしれませんが、スマホとSIMカードを別々に購入できることから、その縛りがありません。

iPhoneでもGoogle Pixelでも、SIMフリースマホなら好きな時期に好きな機種を選んで直接サイトから購入し、格安SIMを差せばすぐに使えます。

ネットワーク回線が混雑する可能性がある

格安SIMはネットワーク回線を3大キャリアから借りているため、回線の上限が決まっています。常に改善はされているものの、利用者が増える場所や時間帯では一時的に通信速度が遅くなることがあります。

キャリアメールが使用できない

格安SIMでは「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」「@softbank.ne.jp」といったキャリアメールは利用できません。メールを利用する場合はGmailやYahoo!メール、iCloud等のアドレスを取得する必要があります。

通話料金が比較的割高

格安SIMでは090や080からはじまる電話番号を日常から使っている方は、基本的に高い通話料がかかります。かけ放題プランを設けている大手キャリアの方が安い場合も。

ただ今は5分・10分かけ放題など、さまざまなプランが拡充されています。よく内容を確認し自分の生活スタイルに合ったプランを選びましょう。

サポートが必要最小限

先でも述べたように、格安SIMを提供している事業者は店舗を構えていないことが多いです。そのため店舗に出向いて相談するというよりは、ネットや電話・メールにて問い合わせることが多くなります。

格安SIMに乗り換えて!おすすめな人

最後に、すぐにでも格安SIMに変更するのがおすすめな人の特徴をご紹介します。

自宅などのWi-Fi環境をメインに使用している方

格安SIMのプランには1GB・3GB・5GB・7GBなど月々の通信量に合わせたものや、1GB単位でデータ量が選べるものもあります。LINEやInstagram、TwitterやFacebookなどSNSのデータ通信量がかからないプランもあるため、普段からよくSNSを使う方でもデータ通信量をグッと抑えられます。

基本的にWi-Fi環境がある場所でデータ通信を行う方は、1GB単位で契約できる格安SIMで自分にぴったりのプランを選択すれば、より節約が可能に。

さらに自宅のWi-Fiだけでなく、会社やカフェなど外出先のフリーWi-Fi環境を利用する場合は、デメリットに感じる方は少ないでしょう。

1GBで出来るデータ通信量目安

Youtube 高画質(720P) 1.5時間/低画質(360P) 3時間
LINE トーク 13.3万回
(送信1回の通信量:0.002MB)
音声通話 55時間
(通話1分の通信量:0.3MB)
ビデオ通話 3.3時
(通話1分の通信量:5MB)
Instagram 1.3時間
(5分写真閲覧・いいね:通信量:50MB)
インターネット 3,207回表示
(Yahoo!トップページの通信量:0.3MB)
Googleマップ 4,430回表示
(東京23区を表示し、拡大6回の通信量:0.2MB)
メール 333回
(500万画素デジカメで撮影した写真を添付の通信量:3MB)

※あくまでも目安となります

キャリアサポートにあまり頼らない方

大手キャリアではSIM購入時に店員さんが利用者の代わりに初期設定などを行い、すぐに使える状態にくれますが、格安SIMではSIMカードを携帯端末に自分で入れる作業や初期設定は、自分で行う必要があります。

ただイラスト付きの説明書を同封してくれている事業者も多いので、初心者の方でも初期設定などが非常にわかりやすくなっています。

店頭で契約した際に、使い方もよくわからない特に必要のないオプションが付いていたり、○○割などが多くて困ったりしたことはありませんか?格安SIMは自分でプランを選ぶため、最初から必要なものだけを契約できるようになっています。

店員さんに直接相談する機会は少なくなりますが、格安SIMは大手キャリアが提供しているサービスを削ぎ落して必要最低限のサービスのみを提供することで、シンプルかつ低価格を実現しています。

プランの種類も豊富で、電話機能を一切利用しないプランや、月々の通信量に合わせて1GBから無制限まで設定できるプランを採用している事業者もあるため、格安SIMの方が節約に繋がります。

仕事柄よく電話を使う方

営業職など仕事柄よく電話を使う方はガラケーと格安SIMの2台持ちがおすすめです。ガラケーでは大手キャリアが提供している電話かけ放題のプランを利用し、格安SIMでは動画視聴などのデータ通信を行うなど、携帯電話別に役割分担することで、節約につながります。

電話番号を使用した通話が少ない方

格安SIMの通話料は一般的に「20円/30秒」のように従量課金制なので、プライベートや仕事などで電話機能をよく使う方は、通信費は安くなっても通話料が高額になる可能性があります。

電話をする頻度が少ない場合には、1分や5分程度の通話を無料にするといったプランも用意されていることも。

最近はデータ通信を使用するLINEやFacebookのメッセンジャーの無料通話アプリなどで、音声通話をしている方が増えてきていますが、仕事で頻繁に電話を使う方は③で挙げた2台持ちがおすすめです。

キャリアメールをあまり利用しない方

格安SIMではキャリアメールが使えなくなりますが、最近ではGmailなどのフリーメールをメインのメールアドレスにしている方も多いです。格安SIMに限らず、キャリアの乗り換えの際にも引き継げるため、格安SIM事業者を乗り換えるハードルが下がるといったメリットも。

普段メールは使わず、TwitterやFacebook、LINEなどのSNSで連絡をとっている方こそ、格安SIMが最適です。

格安SIMで携帯代を安くしよう

大手キャリアと格安SIMの違いを説明してきましたが、通信速度がそこまで気にならない方や、普段の通話がLINEなどの無料通話で、キャリアのメールアドレスが使えなくても平気という方は、格安SIMに変えるメリットはとても大きいです。

通信費は毎月の固定費のため、価格を下げることで大きな節約効果を得られます。自分の生活スタイルや家族構成にあったプランを選んで、節約につなげましょう。

 

参考サイト
https://selectra.jp/sim/guides/hikaku/carrier-vs-mvno
https://kakakumag.com/pc-smartphone/?id=11526
https://linksmate.jp/article/sim_low/
https://pupuru-blog.com/sim/post-1835
https://hi-ho.jp/column/how_to_use_1gb.php
https://dime.jp/genre/694512/
https://www.qtmobile.jp/beginner/sim/